COBOL言語の表のアクセスについて理解しよう!|基礎ガイド
COBOL(コボル)言語の表のアクセスとは
COBOL(コボル)言語の表のアクセスとは?
プログラムで複数のデータを効率的に管理するためには表を使用します。表は他のプログラムでは配列とも言われていますが、同じ種類のデータを一括して扱うことができ、データの取得や操作を容易にします。また、複数の数字を表に格納して合計を計算する場合など、繰り返し処理する際にも有効です。プログラムも簡潔に書けて効率的に開発できるので、表が利用できるかどうかはいつも検討いただくといいでしょう。では早速プログラムを作成してみましょう。
書き方
項目名 OCCURS 整数
使用例:
このプログラムはIN-SHINSEIBIという3つのデータが格納できる表を定義し、それぞれの場所に値を登録した後、その内容を画面に表示するというものです。実際にプログラムを作成して動きを確認してみましょう。
実行結果:
COBOL(コボル)言語の表のアクセスにおける基本事項やルールについて
1.「OCCURS」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.表は同じデータ項目の属性や構造が複数ある場合に利用します。
3.「整数」に指定できる値は処理系間で異なりますので注意しましょう。
4.表はレベル番号01、66、77、88のデータ項目に対しては記述できません。
COBOL(コボル)言語の表のアクセスにおける注意点
表にアクセスするには添字を使用します。添字を変動項目としてアクセスする場合には以下の点に注意する必要があります。
・ゼロ以下の値が設定されていないか
・指定できる最大値を超えた指定がされていないか
上記に該当する場合はコンパイル時または実行時にエラーが発生します。エラーが起きないためにも添字として指定できる範囲をチェックする処理を組み込むことも検討しましょう。範囲をチェックしない場合は誤動作の原因になるためチェックもしくは範囲外の値を指定したことが検知できるような仕組みを作っておきましょう。
表のアクセスにおけるCOBOL(コボル)プログラムの活用法
先ほどご紹介した通り、表を利用すると同じデータ項目の属性や構造が複数ある場合のデータ取得や操作など管理が効率的になります。表に登録されたデータは繰り返し処理する場合などにも利用されますが、関数などCOBOL言語に用意されている他の機能と組み合わせることもできます。応用編では表に登録された値の合計を求めることを考えてみましょう。
サンプルプログラム:
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. OCCURS_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 INPUT-RECORD.
- 03 IN-DATA1 PIC X(06) VALUE SPACE.
- 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 99 OCCURS 3.
- 01 OUT-RECORD.
- 03 OUT-DATA1 PIC S99.
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY "合計を求める1番目の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
- ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "合計を求める2番目の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
- ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "合計を求める最後の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
- ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
- COMPUTE OUT-DATA1 = FUNCTION SUM(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),IN-DATA1-R(3)).
- DISPLAY OUT-DATA1.
- STOP RUN.
このプログラムはIN-DATA1-Rという3つのデータが格納できる表を定義し、それぞれの場所に画面から入力した値を格納した後、その値の合計を求めて画面に表示するというものです。
実行結果:
今回はCOBOL言語の表のアクセスについてご紹介しました。COBOL言語では表が使われることもよくありますので、実際にご自身でプログラムを記述して機能を使えるようになりましょう。また複雑に見えるプログラムも表を利用すれば簡潔にプログラムを記述することもできるため、積極的に活用するようにしましょう。
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