COBOL言語の関数「REVERSE」について理解しよう!|用語辞典
COBOL(コボル)言語の予約語REVERSEを使った文字列の反転処理とは
COBOL(コボル)言語のREVERSE関数とは?
COBOL(コボル)の組込み関数であるREVERSE関数は、ある文字列について反転した文字列を求める場合に使用します。文字列の反転になりますので、例えば”ABCDE”という文字列があるとすると、結果値としては”EDCBA”が得られる事になります。数字でも同じように反転した結果を得ることができますので、例えば処理の順番を入れ替えたい場合などに活用するなどが考えられます。では早速COBOL言語の使い方について見ていきましょう。
書き方(REVERSE関数):
FUNCTION REVERSE(引数1)
・関数の型:英数字型(字類、項類が英数字)
・引数1:反転する文字列を指定します。字類が英字または英数字、文字定数です。
・戻り値:引数1の文字列の長さがnの場合、戻り値の長さもnとなり、任意の文字列の位置をiとした場合、戻り値の位置iにある文字はn-i+1の位置の文字が返されます。(例えば文字列"ABCDE"、n=5、i=2(B)の場合、5-2+1の4番目の位置にi(B)が返されます)
使用例:
実行結果:
REVERSE関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて
1.「REVERSE」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。
3.引数1の文字列は1文字以上である必要があります。
COBOL(コボル)言語のREVERSE関数を扱う上での注意点
REVERSE関数の戻り値は英数字項目に格納するようにしましょう。特に英字項目で転記していたとして、編集項目で英数字が結果値として得られた場合、予期せぬ値が入る事により処理が正しく行われない可能性がありますので注意が必要です。英数字項目に戻り値を格納しない場合は、値をチェックする処理を追加し、確実にエラーとして処理が終了するようにプログラミングしておきましょう。
また日本語定数や日本語項目の全角文字もREVERSE関数を使用する事ができますが、その際は、第4次規格準拠の処理系でないと処理ができませんので、ご利用環境を確認して活用するようにしましょう。
REVERSE関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法
REVERSE関数は、先ほどご紹介した通りある文字列について反転した文字列を求める場合に使用する関数でした。ここでは活用法として、文字定数以外に、引数として英字、数字、英数字を指定して、それぞれ引数の文字列が反転して結果が求められている事を確認し理解を深めてみましょう。余裕のある方は、1,2,3,4,5の順序で処理が進むプログラムに対してREVERSE関数を使用し、5,4,3,2,1の順に処理が進むプログラムなども作成してみましょう。プログラミングはサンプルプログラム以外にもいろいろな活用方法をご自身でイメージして実際にプログラミングする事で理解がさらに深まりますので、是非作成してみてください。今まで学習してきた他の関数との組み合わせなども考えてみましょう。
サンプルプログラム(REVERSE2):
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. REVERSE_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 WK-MOJI.
- 03 WK-M1 PIC X(5) VALUE "ABCDE".
- 03 WK-M2 PIC X(5) VALUE "12345".
- 03 WK-M3 PIC X(5) VALUE "A2C4E".
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY FUNCTION REVERSE(WK-M1).
- DISPLAY FUNCTION REVERSE(WK-M2).
- DISPLAY FUNCTION REVERSE(WK-M3).
- STOP RUN.
実行結果(REVERSE2):
今回ご紹介したREVERSEのサンプルプログラムは、ある文字列について反転した文字列を求める場合に使用する関数でした。単純な文字列に対して反転するという事は頻繁に行われるものではありませんが、数字等を使用すれば処理順等を制御する際に使用できると思いますので、活用シーンをいろいろと想像しながら実際にプログラミング行って理解を深めていっていただければと思います。
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