COBOL言語の関数「ORD-MAX、ORD-MIN」について理解しよう!|用語辞典
COBOL(コボル)言語の予約語ORD-MAX、ORD-MINを使った最大値、最小値の位置の求め方とは
COBOL(コボル)言語のORD-MAX、ORD-MIN関数とは?
COBOL(コボル)の組込み関数であるORD-MAX関数は、複数連続してデータが存在する表の中から最大値を見つけ出し、その値が表の中のどの位置に存在するか求めたい場合に使用します。逆にORD-MIN関数は、複数連続してデータが存在する表の中から最小値を見つけ出し、その値が表の中のどの位置に存在するか求めたい場合に使用します。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。
書き方(ORD-MAX関数)
FUNCTION ORD-MAX({引数1}・・)
・関数の型:整数型
・引数1:最大値の位置を求める値(通常は表形式を利用)を指定
・戻り値:引数の最大値の位置
書き方(ORD-MIN関数)
UNCTION ORD-MIN({引数1}・・)
・関数の型:整数型
・引数1:最小値の位置を求める値(通常は表形式を利用)を指定
・戻り値:引数の最小値の位置
使用例:
実行結果:
ORD-MAX関数、ORD-MIN関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて
1.「ORD-MAX」「ORD-MIN」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。
3.引数1は数字や文字が指定できます。
COBOL(コボル)言語のORD-MAX関数、ORD-MIN関数を扱う上での注意点
引数として固定値を使用する事は稀です。ORD-MAX関数、ORD-MIN関数を使用する際の引数は、同じデータ項目の属性や構造が連続して複数ある場合に使用するOCCURS句(表)を使用するようにしましょう。OCCURS句は他のプログラミング言語だと配列と呼ばれています。こちらの名前の方がイメージしやすいかもわかりません。
また最大値、最小値は必ず1つに絞られるわけではありませんが、その場合、はじめに見つかった引数1の位置が優先されます。値の比較については単純条件(比較条件、字類条件、条件名条件、スイッチ状態条件、正負条件)の規則に従われます。
ORD-MAX関数、ORD-MIN関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法
ORD-MAX関数(ORD-MIN関数)は、先ほどご紹介した通り、複数連続してデータが存在する表の中から最大値(最小値)を見つけ出し、その値が表の中のどの位置に存在するか求めたい場合に使用する関数でした。ここでは実際にご自身で1桁の数字を3回入力し、その中から最大値(最小値)の値とその位置を表示するプログラムを作成してみましょう。今回の例では、入力回数を3回としていますが、余裕があれば入力回数を意識せず結果を求めるプログラムや数字だけでなく文字についても考えてみましょう。
サンプルプログラム(ORD-MAX,ORD-MIN):
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. ORDMM_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 INPUT-RECORD.
- 03 IN-DATA1 PIC X(03) VALUE SPACE.
- 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 9 OCCURS 3.
- 01 OUT-RECORD.
- 03 OUT-DATA1 PIC 9.
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY "1番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "2番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "3番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
- MOVE FUNCTION ORD-MAX(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
IN-DATA1-R(3)) TO OUT-DATA1.- DISPLAY "入力した数字の最大値は" IN-DATA1-R(OUT-DATA1) "、
位置は" OUT-DATA1.- MOVE FUNCTION ORD-MIN(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
IN-DATA1-R(3)) TO OUT-DATA1.- DISPLAY "入力した数字の最小値は" IN-DATA1-R(OUT-DATA1) "、
位置は" OUT-DATA1.- STOP RUN.
実行結果(ORD-MAX,ORD-MIN):
今回ご紹介したORD-MAX、ORD-MINのサンプルプログラムは、複数連続してデータが存在する表の中から最大値(最小値)を見つけ出し、その値が表の中のどの位置に存在するか求めたい場合に使用する関数でした。表の位置が求められれば、その値にアクセスする事ができます。いろいろな場面で活用されていますので、実際に活用できるようプログラミングして理解を深めてみましょう。
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