COBOL言語の関数「LOG」について理解しよう!|用語辞典
COBOL(コボル)言語の予約語LOGを使った対数の求め方とは
COBOL(コボル)言語のLOG関数とは?
COBOL(コボル)の組込み関数であるLOG関数を使用すると対数を求める事ができます。対数とは、ある数aをp乗してbになるとした場合、b=ap(pはべき乗)になりますが、このべき指数pの事を指しています。一般的に日常生活で意識する事はあまりありませんが、例えば音量や信号の強度を表現する時に使用したり、地震の大きさを表すマグニチュードなどの計算に用いられています。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。
書き方(LOG関数)
FUNCTIONLOG(引数1)
・関数の型:数字型
・引数1:自然対数または常用対数(近似値)を求める数値を指定します。0より大きい数値です。
・戻り値:引数1の自然対数または常用対数(近似値)です。
使用例:
実行結果:
LOG関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて
1.「LOG」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。
3.引数として指定できる値は、正の数値になります。
4.10を底とする対数を常用対数といいますが、常用対数を求める場合LOG10関数を使用します。
COBOL(コボル)言語のLOG関数を扱う上での注意点
引数は正の数値にする必要がありますが、仮に引数に負数が指定された場合は実行時にエラーとなってしまいますので注意しましょう。エラーとならないようにするためには関数の処理実行前に引数として指定する数値が0より大きな値であるかチェックする処理を組み込むようにしましょう。
また、結果の数値が整数でない場合は、浮動小数点形式が使用されるため、結果を格納する変数の定義についても注意して使用するようにしましょう。
LOG関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法
LOG関数は先ほどご紹介した通り、対数を求める場合に使用する関数でした。ここでは10を底とする常用対数の使い方を確認してみましょう。通常のLOG関数と同じ引数を指定する事で結果の違いがわかるかと思います。また、LOG10関数の引数も0より大きい数値を指定する必要があります。引数が0以下の場合はエラーが発生してしまいますので、関数を実行する前に値の正しさをチェックする処理組み込んでみましょう。チェックNGの場合については合わせてメッセージなども表示するようにして、何のエラーが発生しているかわかるようにしておきましょう。引数については固定値ではなく、自分で入力した値について関数が実行され、結果の確認できるようにプログラミングしてみましょう。様々な値を入力する事で対数についての理解も深まるかと思います。
サンプルプログラム(LOG2):
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. LOG_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 INPUT-RECORD.
- 03 IN-LOG-DATA PIC S99.
- 03 IN-LOG10-DATA PIC S99.
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY "対数を求める数値(2桁)を指定してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-LOG-DATA FROM CONSOLE.
- IF IN-LOG-DATA > 0
- THEN
- DISPLAY FUNCTION LOG(IN-LOG-DATA)
- ELSE
- DISPLAY "正の整数を指定ください"
- END-IF.
- DISPLAY "常用対数を求める数値(2桁)を指定してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-LOG10-DATA FROM CONSOLE.
- IF IN-LOG10-DATA > 0
- THEN
- DISPLAY FUNCTION LOG10(IN-LOG-DATA)
- ELSE
- DISPLAY "正の整数を指定ください"
- END-IF.
- STOP RUN.
実行結果(LOG2:正常):
実行結果(LOG2:異常):
今回ご紹介したLOGのサンプルプログラムは、対数を求める関数でした。対数は化学や情報科学の中で情報量の計算に使われています。COBOLは事務処理用のプログラミング言語のため、あまり使用されることはない関数かもわかりませんが、実際に使用する際には活用できるようプログラミングして理解を深めてみましょう。
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