COBOL言語の「JUST RIGHT」の使い方について理解しよう!|用語辞典

COBOL(コボル)言語のJUST RIGHTを使った文字列の配置の変更とは

COBOL言語のJUSTRIGHTを使った文字列の配置の変更_用語辞典

COBOL(コボル)言語のJUST RIGHTとは?

EXCELなどでセル内の文字列の配置を右揃え、左揃えと変更する機能があると思います。COBOL(コボル)言語においても似たような機能を持つ予約語が用意されています。それがJUSTFIED句です。JUSTFIED句の中で文字列を右揃えにしたい場合、今回ご紹介するJUST RIGHTを使用します。JUST RIGHTは転記先のデータ項目の右揃えを許可する機能を持っています。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。

書き方(JUST RIGHT))

データ項目名 PIC X(桁数) JUST RIGHT

使用例:

COBOL言語のJUSTRIGHT_使用例

使用例では”MOJI”というデータを8桁の文字列定義された変数に転記しています。

変数は標準指定とJUST RIGHT指定の2つの変数を用意してそれぞれに転記し画面表示を行っています。

標準指定は文字列が左揃えになって画面表示されている事、JUST RIGHT指定は文字列が右揃えになって画面表示されている事を確認してみましょう。

実行結果:

COBOL言語のJUSTRIGHT_実行結果_文字

JUST RIGHTのCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて

1.「JUST RIGHT」の間の空白や改行は、自由に設定できます。

2.「JUST RIGHT」は数字項目、数字編集項目、指標データ項目では利用できません。

3.転記元のデータ桁数が転記先のデータ桁数より小さい場合は、空白を付与して右揃えになります。

4.転記元のデータ桁数が転記先のデータ桁数より大きい場合は、左側から文字列が切り捨てられます。

COBOL(コボル)言語のJUST RIGHTを扱う上での注意点

COBOL(コボル)言語は桁数を明示的に宣言して変数定義を行います。このため今回ご紹介する文字列配置を変更しようとした場合、転記元と転記先のデータ長が変わる場合には、文字列が切り捨てられ意図した結果が得られない事がありますので注意しましょう。

また、先ほどご紹介した通り、数字項目などはJUSTFIED句が使用できません。プログラムソースのコンパイル時にエラーになりますので、実際に定義して使用できない事を確認してみましょう。文字列項目として定義していれば数字でも配置変更はできますので必要であれば文字列項目を用いるようにしましょう。

JUST RIGHTを使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法

JUST RIGHTは先ほどご紹介した通り、文字列の配置を右揃えに変更したい場合に使用する予約語でした。ここでは転記元と転記先のデータ長が違うデータを複数用意して、実際に表示されるデータがどのようになるか動きを確認してみましょう。また特にJUSTFIED句の指定がない場合には左揃えになりますが、標準の桁揃えとJUST RIGHTを使用した場合の違いについても確認してみましょう。

サンプルプログラム(JUST RIGHT2):

  1. IDENTIFICATION DIVISION.
  2. PROGRAM-ID. JUSTR_SAMPLE2.
  3. ENVIRONMENT DIVISION.
  4. INPUT-OUTPUT SECTION.
  5. DATA DIVISION.
  6. WORKING-STORAGE SECTION.
  7. 01 INPUT-RECORD.
  8.  03 IN-DATA1 PIC X(08) OCCURS 2.
  9.  03 IN-DATA2 PIC X(08) JUST RIGHT OCCURS 2.
  10. PROCEDURE DIVISION.
  11. MOVE "1234" TO IN-DATA1(1) IN-DATA2(1).
  12. MOVE "1234567890" TO IN-DATA1(2) IN-DATA2(2).
  13.  
  14. DISPLAY IN-DATA1(1).
  15. DISPLAY IN-DATA2(1).
  16. DISPLAY IN-DATA1(2).
  17. DISPLAY IN-DATA2(2).
  18. STOP RUN.

実行結果(JUST RIGHT2):

COBOL言語のJUSTRIGHT_実行結果_数字

標準指定とJUST RIGHT指定の2つの変数はそれぞれ8桁のデータ長で定義されています。

最初は4桁のデータを転記し、2番目は10桁のデータを転記しています。2番目は定義したデータ長よりも長いデータを転記した事により文字列の一部が切り捨てられています。

今回ご紹介したJUST RIGHTは、文字列の配置を右揃えに変更したい場合に使用する予約語でした。文字列の配置を変更する事はよくあります。特に数字は右揃えにする事で数の視認性が上がります。実際に使用する際には活用できるようプログラミングして理解を深めてみましょう。

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