COBOLプログラムのアルゴリズムを理解しよう!|学習講座

COBOL(コボル)プログラムのアルゴリズムを作成できるようになるために必要なこと

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COBOL(コボル)言語の特徴やアルゴリズムについて理解しよう

アルゴリズムとは、コンピュータで処理や計算を行うときの方式や手順のことを言います。プログラミング言語にはそれぞれアルゴリズムがあり、目的の処理によって最も効率の良いプログラムが使用されます。

COBOL(コボル)言語は1959年に開発されたプログラミング言語で、事務員等でもプログラミングが可能な言語として設計されました。事務処理用として給与計算や売上の計算など、事務処理用のプログラミング言語として高いパフォーマンスを発揮します。

文法が英語に近い文法で表現されるため、他のプログラミング言語に比べて冗長になりますが、可読性が高い言語と言えます。

また、COBOLは部・節・段落・文という本のような階層で構成されていることも大きな特徴です。そのため、構成を理解しておけば何処に何が記述されているか、理解しやすくメンテナンス性に優れている言語でもあります。

COBOLアルゴリズムについて理解するためには、COBOLの基本知識やアルゴリズムについての理解が不可欠です。以降の章ではアルゴリズムを作成できるようになるために、必要な基本的なことについて解説いたします。

COBOL(コボル)のアルゴリズムを作成するために必要なこと

仕様書を読んでコーディングをできるようになるには、アルゴリズムを作成できる能力が必要になります。そのためにはCOBOLの言語仕様を理解するほか、アルゴリズムの構成要素についても理解することが大切です。

アルゴリズムの構成要素とは、「連続」「選択」「繰り返し」の動作を組み合わせたもので、連続した動作の記述、IF~THEN文による選択による処理の分岐、PERFORM UNTIL文による繰り返し処理が基本となります。

また、仕様書に沿った正しいプログラムを作成するには、プログラムで実現したいことをフローチャート図で詳細に書き出すことも不可欠となります。

このようにアルゴリズムを作成するためには、「COBOLの基本文法」「アルゴリズムの構成要素」「フローチャート図の作成」の3つを理解して、初めて実務で通用するアルゴリズムを作成できる能力を身につけることができます。

アルゴリズムを作成できる能力を身につけるには、書籍やテキストを読むだけではなく、何度もプログラムを作成しながらトライ・アンド・エラーを繰り返すことも大切です。

COBOL(コボル)アルゴリズムを理解するために大切な基礎知識

ここでは実際にCOBOL(コボル)言語のアルゴリズムを身につけるために、最も大切な基礎知識について見ていきましょう。

COBOLアルゴリズムを作成するためには、構成や基本文法の理解は必須となります。

COBOLの構成

COBOLは前述したように他のプログラミングとは異なる構成になっています。COBOLは大きく分けて4つの構成に分かれており、「見出し部(IDENTIFICATION DIVISION)」「環境部(ENVIRONMENT DIVISION)」「データ部(DATA DIVISION)」「手続き部(PROCEDURE DIVISION)」があります。

見出し部(IDENTIFICATION DIVISION):

勉強法-学習講座-アルゴリズム-見出し部

見出し部(IDENTIFICATION DIVISION)はプログラムの1番最初に記述する部で、プログラム名や作者、作成日・メンテンス情報などプログラムに関する情報を記述します。

見出し部はPROGRAM-ID(プログラム名)の記述は必須ですが、作成者や作成日などの項目は任意となります。

環境部(ENVIRONMENT DIVISION):

勉強法-学習講座-アルゴリズム-環境部

環境部(ENVIRONMENT DIVISION)は使用するコンピュータや環境変数の受け渡し情報などを記述します。また、ファイルを使用する場合はファイルの名前や種類を記述します。

データ部(DATA DIVISION):

勉強法-学習講座-アルゴリズム-データ

データ部(DATA DIVISION)はCOBOLプログラムを作成する上で、必要となるファイルのレコードやデータ項目などを定義します。

手続き部(PROCEDURE DIVISION):

勉強法-学習講座-アルゴリズム-手続き部

手続き部(PROCEDURE DIVISION)は実際のプログラムの処理を記述していきます。

手続き部には規定の節や段落はなく、プログラマが処理に応じて関数を作成していきます。

COBOLのデータの種類

COBOLもCやJavaなどのプログラミング言語同様データ項目(変数)の型を指定することができます。

また、COBOLの大きな特徴として、データ項目定義時にデータのサイズまで指定することもできます。

代表的なデータ型としては以下のものがあります。

数字項目(numeric item)

例)03 ITEM-NUM PIC 9(3):数値型で桁数3

英数字項目(alphanumeric item)

例)03 ITEM-STR PIC X(5):または 03 ITEM-STR PIC XXXXX:英数字型で桁数5

英字項目(alphabetic item)

例)03 ITEM-STR PIC A(3):または 03 ITEM-STR PIC AAA:英字型で桁数3

また、COBOLではデータ項目定義時にVALUE句を指定することで初期値を設定することができます。

例)03 ITEM-NUM PIC 9(3) VALUE 100:数値型で桁数3、初期値に100を設定

COBOLの文法

COBOLの文法は前述したように英語表現に近く、例えば変数1に変数2の値を代入する場合は、以下のように記述します。

MOVE 100 TO ITEM-1.

MOVE 'APPLE' TO ITEM-2.

このようにCOBOLは英文に近い文法のため、「ITEM-1に100を移動」「ITEM-2にAPPLEを移動」のように英文で解釈することができるため、可読性に優れています。そのため、COBOLのプログラムはそのままドキュメントとして内容を理解できるとまで言われています。

以下は変数を代入するプログラムのサンプルです。

勉強法-学習講座-アルゴリズム-サンプル

実行結果:

勉強法-学習講座-アルゴリズム-実行結果

まとめ

ここではCOBOLのアルゴリズムを理解するためにアルゴリズムの基本的な内容から、COBOLの基礎知識について解説しました。アルゴリズムを作成できるようになるには、言語の基礎知識やアルゴリズムの構成要素についても理解しておく必要があります。

最初は難しく感じるかもしれませんが、何度もプログラムを作成して理解を深めていきましょう。

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