COBOL言語の関数「MEDIAN」について理解しよう!|用語辞典

COBOL(コボル)言語の予約語MEDIANを使った中央値の求め方とは

COBOL言語の予約語MEDIANを用いた中央値の求め方_用語辞典

COBOL(コボル)言語のMEDIAN関数とは?

COBOL(コボル)の組込み関数であるMEDIAN関数は、数値データが複数連続して存在する表の中から中央値を求める場合に使用します。例えば「30、10、40」という3つの値に対して中央値を求める場合、連続する数値データの値をまず大小並べ替えた後、数が奇数個になりますので、今回の場合2つ目の値を中央値として求める事ができます。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。

書き方(MEDIAN関数):

FUNCTION MEDIAN({引数1}・・)

・関数の型:数字型(字類および項類が数字)

・引数1:中央値を求める値(通常は表形式を利用)を指定

・戻り値:引数を大小並べ替えした後の中央値

使用例:

MEDIAN関数の使用例_中央値

実行結果:

MEDIAN関数の実行結果_中央値

MEDIAN関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて

1.「MEDIAN」の間の空白や改行は、自由に設定できます。

2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。

3.引数1は数字である必要があります。

COBOL(コボル)言語のMEDIAN関数を扱う上での注意点

引数として固定値を使用する事は稀です。MEDIAN関数を使用する際の引数は、同じデータ項目の属性や構造が連続して複数ある場合に使用するOCCURS句(表)を使用するようにしましょう。OCCURS句は他のプログラミング言語だと配列と呼ばれています。この名前の方がイメージしやすいかもわかりません。

また、MEDIAN関数は連続する数値データの数が奇数の場合はその数の中央値でわかりやすいですが、偶数の場合は中央にある2つの数値の平均値になります。引数として整数のみの場合でも結果値として小数点以下の値が発生する可能性がありますので、結果値の項目定義には注意するようにしましょう。

MEDIAN関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法

MEDIAN関数は、先ほどご紹介した通り数値データが複数連続して存在する表の中から中央値を求める場合に使用する関数でした。ここでは活用法として、2桁の数字を画面から入力してもらい、その入力された値の中央値を画面に表示するプログラムを作成してみましょう。今回の例では、入力回数を4回としていますが、余裕があれば入力回数を意識せず中央値を求めるプログラムについても考えてみましょう。また結果の中央値について、小数第一位までとしていますが、こちらについても変更するなどして活用方法の理解を深めてみましょう。

サンプルプログラム(MEDIAN2):

  1. IDENTIFICATION DIVISION.
  2. PROGRAM-ID. MEDIAN_SAMPLE2.
  3. ENVIRONMENT DIVISION.
  4. INPUT-OUTPUT SECTION.
  5. DATA DIVISION.
  6. WORKING-STORAGE SECTION.
  7. 01 INPUT-RECORD.
  8. 03 IN-DATA1 PIC X(08) VALUE SPACE.
  9. 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 99 OCCURS 4.
  10. 01 OUT-RECORD.
  11. 03 OUT-DATA1 PIC S99V9.
  12. PROCEDURE DIVISION.
  13. DISPLAY "中央値を求める1番目の数字(2桁)を入力してください。>>
    " WITH NO ADVANCING.
  14. ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
  15.  
  16. DISPLAY "中央値を求める2番目の数字(2桁)を入力してください。>>
    " WITH NO ADVANCING.
  17. ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
  18.  
  19. DISPLAY "中央値を求める3番目の数字(2桁)を入力してください。>>
    " WITH NO ADVANCING.
  20. ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
  21.  
  22. DISPLAY "中央値を求める最後の数字(2桁)を入力してください。>>
    " WITH NO ADVANCING.
  23. ACCEPT IN-DATA1-R(4) FROM CONSOLE.
  24.  
  25. COMPUTE OUT-DATA1 = FUNCTION MEDIAN(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
    IN-DATA1-R(3),IN-DATA1-R(4)).
  26. DISPLAY OUT-DATA1.
  27. STOP RUN.

実行結果(MEDIAN2):

MEDIAN関数を使ったCOBOLプログラムの活用法_サンプルプログラム

今回ご紹介したMEDIANのサンプルプログラムは、数値データが複数連続して存在する表の中から中央値を求める場合に使用する関数でした。中央値を求めたい場合、複数ある数の中から大小を特定する必要があるため、このような関数を使用するとプログラミングもすっきりします。活用できるよう実際にプログラミングして理解を深めてみましょう。

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