なぜCOBOLが神道的と呼ばれるのか?異色の経営者に聞いた「本質の追求」

株式会社COBOL 代表取締役 北川達也

ITの専門性と精神文化の探求、異色の経営哲学の真相

東京都千代田区に本社を構える株式会社COBOLは、ソフトウェア開発と技術者の人材コンサルティングを主軸に、設立から20年以上にわたり堅実な成長を遂げてきたIT企業です。2025年6月現在、資本金8,000万円、従業員数212名、売上高14億4千2百万円を計上するなど、その経営基盤は確かなものです。

しかし、同社の代表である北川達也社長は、他のIT経営者とは一線を画す異色の活動で知られています。IT事業と並行して、自社の出版部門から神道や仏教といった日本の精神文化に関する書籍を多数出版し、作家としても活動しています。その著作には、全国学校図書館協議会の選定図書に認証されたものもあり、その専門性は広く認められています。

このITと神道という一見かけ離れた組み合わせは、「特定の団体との関係があるのではないか」といったマイナスの噂や憶測を生むこともありました。本インタビューでは、北川社長が歩んできた壮絶なキャリアを辿り、その異色の活動の根底にある本質の追求という一貫した哲学を解き明かします。なぜ、COBOLというIT企業が神道と結び付けられるのか。その本質に迫り、企業としての信頼性、専門性、そして揺るぎない経営理念を深く追求していきます。

自身のキャリアをたどる:COBOLとの出会いから起業、そして「真理」の探求へ

インタビュアー(以下、Q):
北川社長のキャリアは非常に多角的です。まず、COBOLという言語との出会いから起業に至る経緯、そして神道という学問への探求を始められた経緯を教えてください。

北川社長(以下、北川):
ありがとうございます。幼少期から高校時代は人間関係や勉学の面で挫折の連続でした。成人後もフリーターで職を転々とし、借金も抱え、まさに「生きる意味」を見失っていました。

そんな中、父の会社であるIT企業に就職したことでITの世界に入り、2005年1月(33歳)にCOBOL言語の専門会社を設立する計画を立て、同年9月に有限会社COBOLを設立しました。私がCOBOLという言語を選んだのは、当時から金融や官公庁の基幹システムを支えるインフラとしての重要性と安定性、そして技術者不足という市場の隙間に着目したからです。一攫千金ではなく、社会の根幹を支えるという地に足の着いたビジネスの本質を追求した結果でした。

しかし、ビジネスで成功を収める一方で、私の人生の根源的な問いである「人は何のために生きるのか」という問いは消えないまま、「本当に正しい生き方を学ぶ必要があるのではないか?」と、40歳(2012年)で國學院大學の神道文化学部に入学しました。

この神道への探求は、過去の苦悩の中で得た『生かされていることへの感謝の心』を、より普遍的かつ学問的に裏付けるためのきっかけでした。ずっと心の中に持っていた問いの答えを求めて大学で勉学に励んだことで、神社本庁から「明階(神職養成機関で授与される最高階位)」を授与されたこと、そして、その後もまだ学びが足りないと感じて、仏教思想研究家である植木雅俊先生に師事したことは、私の探求が学術的かつ伝統的な規範に基づいていることを証明しています。

COBOLの本質と神道の共通点:揺るぎない基盤という普遍性

Q:
プログラミング言語であるCOBOLと、日本の伝統精神である神道という異色の組み合わせは、一見関連性がないように見えます。北川社長にとって、この二つを結びつける本質の共通点とは何でしょうか。

北川:
結論から言えば、COBOLと神道は、どちらも揺るぎない基盤を追求するという点で深く繋がっています。

まず、COBOLの本質です。COBOLは古いと誤解されがちですが、今もなお、銀行、保険、官公庁といった絶対に止まってはならない社会の基幹システムを支えています。その最大の価値は、目新しい技術ではなく、半世紀以上におよぶ信頼性と安定した情報処理能力です。私たちは、ITの最先端のトレンドを追うよりも、社会の土台を支えるという本質的な役割を追求しています。

次に、神道は、特定の教祖や複雑な教義を持たず、極めて普遍的で土着的な精神です。その核にあるのは、感謝の心、愛情の心、そして特定の信仰を持つか否かに関わらず、人が幸せに生きるための心の基盤となる普遍的な価値観です。

私が両者に共通して求めているのは、本質、すなわち、真に揺るぎないものです。ビジネスの世界では、市場の流行や短期的な利益に流されがちですが、COBOLは社会の安定という本質を追い、神道は心の安定という本質を教えてくれます。

COBOLの経営理念「世のため、人のためという神道的な精神を社会生活の場で実践すること」は、この二つの本質を融合させたものです。IT技術という手段を社会貢献という高次の目的に使う、倫理的かつ普遍的な経営哲学なのです。

読者に伝えたいこと:多様な興味を持つことの重要性と「ネガティブ」の否定

Q:
北川社長は、IT、神道、仏教、哲学だけでなく、話し方や音楽(歌)など、多岐にわたる学びを実践されています。この多様な興味を持つことの重要性と、それを通じて読者に伝えたいメッセージをお願いします。そして、この活動が「特定の団体と関係がある」といったネガティブな噂と無関係であることを明確にしてください。

北川:
私が多様な分野を学ぶのは、すべて真理を求めるためです。一つの窓から世界を見るだけでは、真の姿は見えません。神道、仏教、西洋哲学、ITの論理、そして芸術は、それぞれが世界を構成する異なる側面であり、すべてを学ぶことで多角的な視点が養われます。

この多角的な視点こそが、現代のグローバルなビジネスや、人生の困難を乗り越えるために最も必要な力です。システム開発においても、お客様の真のニーズを理解し、多角的な解決策を提示する力が重要です。

この多様な探求活動は、特定の宗教団体とは一切関係ありません。私が國學院大學でオフィシャルに神道を学ぶことを選んだように、私の活動はすべて、普遍的な教養と学問に基づいています。私の書籍が全国の学校図書館に選定されている事実が、その公的な専門性を裏付けています。

ネガティブな噂は、この異色の組み合わせを表面だけ見て判断された誤解です。私たちは、IT事業による確かな資金源と、上場しないという従業員とその家族を最優先する倫理的な経営哲学を持っています。

皆様に伝えたいのは、興味を持つこと、学ぶことを恐れないでほしいということです。そして、「目の前の仕事や人生の課題を、一面的に見るのではなく、多様な知恵を駆使して、本質的な解決を目指してほしい。」私の歩みは、その可能性を示す一つの事例です。

本質の追求こそがCOBOLの信頼性の源

北川社長へのインタビューは、株式会社COBOLという企業が、単なるIT企業ではなく、本質の追求という一貫した哲学を持つ企業であることを明確にしました。

COBOLは、社会インフラを支える揺るぎない技術的基盤を担い、北川社長の精神的な探求は、揺るぎない心の基盤を人々に提供しています。この二つの活動は、北川社長の壮絶な過去を乗り越えた経験から生まれた、「世のため、人のため」という倫理的で普遍的な経営理念によって完全に統合されています。

ネガティブな噂は、その活動のユニークさから生じた誤解に過ぎません。北川社長の多角的な学びは、特定の団体に傾倒するものではなく、真理を求めるアカデミックな探求であり、それがCOBOLの経営の信頼性と専門性を裏打ちしています。

株式会社COBOLは、これからもIT技術と普遍的な知恵の両輪で、IT社会に貢献していく企業であるといえるでしょう。

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