COBOL言語の関数「MIDRANGE」について理解しよう!|用語辞典

COBOL(コボル)言語の予約語MIDRANGEを使った差の平均値の求め方とは

COBOL言語の予約語MIDRANGEを使った差の平均値の求め方_用語辞典

COBOL(コボル)言語のMIDRANGE関数とは?

COBOL(コボル)の組込み関数であるMIDRANGE関数は、数値データが複数連続して存在する表の中から数値の最大値と最小値を見つけ出し、その2つの値の平均値を求める場合に使用します。例えば「30、10、40」という3つの値に対して最大値と最小値の平均値を求める場合、最大値が40、最小値が10となり平均値は(40+10)/2=25となります。MIDRANGE関数はこの平均値を求める機能を提供します。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。

書き方(MIDRANGE関数)

FUNCTION MIDRANGE({引数1}・・)

・関数の型:数字型

・引数1:最大値と最小値の平均値を求める値(通常は表形式を利用)を指定

・戻り値:引数の最大値と最小値の平均値

使用例:

MIDRANGE関数の使用例

実行結果:

MIDRANGE関数の実行結果

MIDRANGE関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて

1.「MIDRANGE」の間の空白や改行は、自由に設定できます。

2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。

3.引数1は数字型である必要があります。

COBOL(コボル)言語のMIDRANGE関数を扱う上での注意点

引数として固定値を使用する事は稀です。MIDRANGE関数を使用する際の引数は、同じデータ項目の属性や構造が連続して複数ある場合に使用するOCCURS句(表)を使用するようにしましょう。OCCURS句は他のプログラミング言語だと配列と呼ばれています。こちらの名前の方がイメージしやすいかもわかりません。

また平均値を求める事になりますので、戻り値は浮動小数点型で返ってくることがあります。結果値をどう利用するかについても考え、整数、小数点第N位など戻り値の変数定義についても意識するように注意しましょう。

MIDRANGE関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法

MIDRANGE関数は、先ほどご紹介した通り数値データが複数連続して存在する表の中から数値の最大値と最小値を見つけ出し、その2つの値の平均値を求める場合に使用する関数でした。ここでは活用法として、2桁の数字を画面から入力してもらい、その入力された値の最大値と最小値の平均値を画面に表示するプログラムを作成してみましょう。今回の例では、入力回数を3回としていますが、余裕があれば入力回数を意識せず結果を求めるプログラムについても考えてみましょう。また結果値について、小数第一位までとしていますが、こちらについても変更いただき活用方法について理解を深めてみましょう。

サンプルプログラム(MIDRANGE2):

  1. IDENTIFICATION DIVISION.
  2. PROGRAM-ID. MIDRANGE_SAMPLE2.
  3. ENVIRONMENT DIVISION.
  4. INPUT-OUTPUT SECTION.
  5. DATA DIVISION.
  6. WORKING-STORAGE SECTION.
  7. 01 INPUT-RECORD.
  8. 03 IN-DATA1 PIC X(06) VALUE SPACE.
  9. 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 99 OCCURS 3.
  10. 01 OUT-RECORD.
  11. 03 OUT-DATA1 PIC S99V9.
  12. PROCEDURE DIVISION.
  13. DISPLAY "最大値と最小値の平均値を求めたい1番目の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
  14. ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
  15.  
  16. DISPLAY "最大値と最小値の平均値を求めたい2番目の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
  17. ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
  18.  
  19. DISPLAY "最大値と最小値の平均値を求めたい最後の数字(2桁)を入力してください。>> " WITH NO ADVANCING.
  20. ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
  21.  
  22. COMPUTE OUT-DATA1 = FUNCTION MIDRANGE(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
    IN-DATA1-R(3)).
  23. DISPLAY OUT-DATA1.
  24.  
  25. STOP RUN.

実行結果(MIDRANGE2):

MIDRANGE関数を使ったCOBOLプログラムの活用法_サンプルプログラム

今回ご紹介したMIDRANGEのサンプルプログラムは、数値データが複数連続して存在する表の中から数値の最大値と最小値を見つけ出し、その2つの値の平均値を求める場合に使用する関数でした。最大値を探す、最小値を探す処理をご自身で実装するよりも、このような関数を活用する事でプログラムがすっきりしますので、実際に活用できるようプログラミングして理解を深めてみましょう。

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